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長期優良住宅とは?リノベーションで認定される工事や条件を解説
こんにちは。札幌で一戸建て・中古住宅リノベーションを行うスロウルの平賀です。
「長期優良住宅」という言葉を耳にしたことがありますか?
長期優良住宅は評価項目を満たすことで認定され、補助金を利用できるなどさまざまなメリットがあります。
そこで今回は、長期優良住宅について解説。
中古住宅を購入してリノベーションした場合でも認定を受けられるのか、また、長期優良住宅のメリット・デメリットなどを解説します。
長期優良住宅とは、どんな住宅のこと?
かつて、日本の住宅は「住宅ローンを返し終わった頃には寿命になっている」といわれていました。
せっかく建てた住宅なのに一生快適に暮らすことができなかったり、次の世代に手渡すことができなかったりするのはもったいない話です。
短いサイクルで建て替えることになれば、解体によってたくさんの廃棄物が出ますし、新しく建てるのにもたくさんの建材やエネルギーを使います。
そこで、国が定めたのが長期優良住宅認定制度。
質の高い住宅をつくり、メンテナンスをしながら長く住むことを促進するための制度です。
長期優良住宅認定制度で認定された住宅を、長期優良住宅といいます。
制度は2009年にスタートし、最近では新築戸建ての約4軒に1軒が長期優良住宅の認定を受けています。
長期優良住宅認定制度は、戸建てでもマンションでも認定を受けることができ、認定されると補助金や住宅ローン控除などをより良い条件で利用することができます。
中古戸建てを買ってリノベーションした場合でも、長期優良住宅の認定は受けられる?
中古住宅を購入してリノベーションする場合でも、長期優良住宅の認定を受けることができます。
2016年にスタートした「長期優良住宅(増改築)」の認定制度では、ホームインスペクター(原則として建築士)が住宅の内部や外まわりを検査するインスペクション(住宅診断)が必要になります。
インスペクションの結果をもとに、住宅の性能向上のための設計、施工をリフォーム・リノベーション会社に依頼して実施します。
中古の戸建てを購入し、リフォーム・リノベーションで長期優良住宅の認定を受ける流れは以下のようになります。
- インスペクターによる住宅診断を受ける
- インスペクションの結果に基づいた、性能向上のための設計をする
- 維持保全計画・履修資料を作成する
- 必要書類を所管行政庁に提出し、書類審査に合格後、リフォーム工事やリノベーションを実施する
- 工事完了後、所管行政庁に報告する
- 将来も、リフォーム会社による点検や補修について所管行政庁から求められれば報告を行う
長期優良住宅の認定を受けるために必要なリノベーション工事
戸建て住宅の場合は、下記の評価項目を満たす工事を行うことで認定が受けられます。
- 劣化対策:床下の防腐、防蟻処理、ユニットバスへの交換など
- 耐震性:耐力壁の増設、屋根の軽量化など
- 維持管理・更新の容易性:給排水管の交換など
- 省エネルギー性:壁・床・天井などの断熱化、断熱サッシへの交換など
- 住戸面積:55㎡または75㎡以上
なお、下記のリノベーション工事も、長期優良住宅の補助金の対象となります。
- バリアフリー改修工事:手すりの設置など
- インスペクションで指摘された箇所の補修工事:外壁の塗装など
- テレワーク環境を整備するための改修工事:仕切壁の設置など
- 高齢期に備えた改修工事:玄関スペースの拡大など
- 三世代同居対応改修工事:キッチン・浴室・トイレ・玄関のうち2つ以上を複数に増設
- 子育て世帯向け改修工事:緩衝材の取り付けなど
- 防災性の向上・レジリエンス性の向上改修工事:太陽光システムの導入など
長期優良住宅の認定を受けるメリット・デメリットは?
長期優良住宅の認定を受けるメリットとデメリットを見ていきましょう
長期優良住宅の認定を受けるメリット
長期優良住宅のメリットは、高い性能の家になることで快適・安心して暮らせること。
長く住む場合の維持管理や改修がしやすく、売却する場合は有利になるケースがあるでしょう。
また、長持ちする家なら、将来、子どもに住み続けてもらうこともできます。
さらに、補助対象となる工事費などの合計の1/3の額が補助されます。
補助金限度額は次のとおりです。
- 評価基準型(長期優良住宅認定を取得しないものの、一定の性能向上が認められる場合):80万円/戸
- 認定長期優良住宅型(長期優良住宅認定を取得した場合):160万円/戸
三世代同居対応改修工事や、若者・子育て世帯が既存住宅を購入し改修工事を実施する場合は、さらに50万円が上乗せされます。
※2024年度長期優良住宅化リフォーム推進事業
ほかにも、税制面で有利になったり、住宅ローン金利の引き下げや地震保険料の値引きも受けられます。
なお、中古住宅を購入してリノベーションするメリットについては、下記コラムでご紹介していますので、あわせてご覧ください。
長期優良住宅の認定を受けるデメリット
一方で、長期優良住宅の認定を受けるのにはデメリットも。
まず、認定を受けるための申請に30万円弱の費用(設計図書等の作成や技術審査などの手数料)がかかります。
また、質の高い家にするために、建築コストが割高に。
申請時に建てた維持保全計画を実施して、実施記録を作成・保存する手間もかかります。
コストや手間がかかっても、快適な家に長く住むことを選択するか、できるだけコストを抑えて家づくりをするか、どちらを選ぶかは自分次第です。
まずは、リノベーションの計画を立てる前に、長期優良住宅の認定が受けられるレベルの家にするにはどれくらい費用がかかるかをリフォーム会社やリノベーション会社に相談してみるのもおすすめです。
長期優良住宅はリノベーションでも認定を受けられる!
質の高い住宅をつくり、メンテナンスをしながら長く住むことを促進する長期優良住宅認定制度。
長期優良住宅認定制度で認定された住宅を長期優良住宅といいます。
認定を受けるには、ホームインスペクター(原則として建築士)が住宅の内部や外まわりを検査するインスペクション(住宅診断)が必要になります。
なお、戸建て住宅の場合は、劣化対策や耐震性、維持管理・更新の容易性、省エネルギー性、住戸面積といった評価項目を満たさなくてはいけません。
長期優良住宅のメリットは、高い性能の家になることで快適・安心して暮らせること。
長持ちする家なら、将来、子どもに住み続けてもらうこともできますし、売却する場合も価値が落ちにくいですよ。
さらに、補助対象となる工事費などの合計の1/3の額の補助金(※2024年度長期優良住宅化リフォーム推進事業)を利用できるほか、税制面で有利になったり、住宅ローン金利の引き下げや地震保険料の値引きも受けられるといったメリットも。
一方、認定には申請費用がかかったり、建築コストが割り増しになったりといったデメリットもありますので、まずは リフォーム会社やリノベーション会社に相談してみると良いでしょう。
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(株)スロウル 代表取締役
平賀 丈士
憧れの大自然、北海道にバックパック一つで渡り、IT業界からリノベーション業界へと転身。2010年、北海道スタイルのリノベーション住宅「スロウル」創業。札幌という都会の中でも、自然とともに生活できる、そんな北海道らしいライフスタイルを実現できるような、ワクワクする家をつくる。
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