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金利上昇やインフレはリノベーションの予算にどう影響する?

アメリカでは、2022年5月に政策金利が0.5ポイント引き上げられました。これほど大幅な利上げは22年ぶりのこと。実は、3月にも小幅の利上げを行っています。その背景にあるのが物価上昇です。日本でもさまざまなものやサービスの価格が上昇しています。では、住宅ローン金利はどうでしょうか?

◎目次

・固定金利型の住宅ローン金利が上昇

・金利上昇で、借りられる金額はどう変わる?

 

固定金利型の住宅ローン金利が上昇

リノベーションをするための資金を、住宅ローンを借りて調達する人は多いでしょう。日本では、住宅ローンは超低金利と言われる時代が長く続いていました。変動金利型の住宅ローンは、基準になる金利は2.475%の金融機関が多いのですが、実際には、頭金の割合や借りる人の返済能力、返済期間などさまざまな要件を満たすことで、0.5%前後で借りられるケースが多くあります。

 

しかし、ここへ来て、固定金利型の住宅ローンに影響する10年利付国債利回りが上昇傾向に。そのため、【フラット35】を代表とする固定金利型の金利が上昇を始めています。

 

例えば、2022年3月の融資実行分は1.4%台(返済期間21年以上35年以下、融資率9割以下、新機構団信付き最低金利)。それが5月の融資実行分では1.48%、6月は1.49%と上昇傾向にあります。通常、金利が変動する場合は変動金利型の住宅ローンよりも、固定金利型のほうが先に動きます。このまま、長期金利の上昇が続けば、現在、とても低い金利で借りられる変動金利型も上昇する可能性があります。

金利上昇で、借りられる金額はどう変わる?

住宅ローンの金利が上がると、利息が増える分返済額は高くなります。これは、変動金利型で借りていた場合もそうですし、これから住宅ローンを借りるという場合に、金利が高くなってから借りたほうが同じ借入額でも、毎月の返済額は高くなるということ。

 

また、毎月返済額を変えないとすれば、金利が上がると借りられる金額が減ることになります。住宅の購入やリノベーションの予算は住宅ローンの借入額に左右されますから、金利上昇は気になるところです。

 

例えば、毎月返済額を5万円に設定し、返済期間35年で返済する場合、金利によって借りられる金額がどれくらい違うかを試算してみました。

 

<例>

・金利0.5%なら 借りられる金額:約1926万円

・金利1.0%なら 借りられる金額:約1771万円

・金利1.5%なら 借りられる金額:約1633万円

 

金利が0.5%から1.0%にアップすると借入額は155万円、1.0%から1.5%に上がると借入額は138万円減ってしまいます。

 

 

<【フラット35】の場合の例>

・4月の実行金利1.40%なら 借りられる金額:約1659万円

・6月の実行金利1.49%なら 借りられる金額:約1635万円

 

【フラット35】の場合、4月から6月の金利アップで、毎月返済額5万円を変更しない場合は、借りられる金額が24万円減ることになります。

 

住宅ローンの金利は、まだ急激な上昇ではないものの、融資実行時の金利によって借りられる金額、または毎月返済額は確実に違ってきます。中古住宅の購入やリノベーションの予算にも影響することですから、金利動向はニュースや金融機関のホームページなどでチェックしておくことが大切です。

 

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田方 みき

住宅系ライター

田方 みき

広告制作プロダクション勤務後、フリーランスのコピーライターとして活動。
現在は主に、雑誌・Webで住宅にかかわる記事の取材、編集、執筆に携わる。
主な著書に『家づくりのお金の話がぜんぶわかる本』(エクスナレッジ)