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廃校になった小学校をリノベーション
北広島市の廃校になった小学校校舎を、福祉施設にリノベーションするという一大プロジェクトのオープニングセレモニーが開催されました。
実は、主催者の社会福祉法人 北海長正会は父が理事を務めさせて頂いておりますので、今回ぜひブログでご紹介させていただきたいと思います。(スロウルがリノベーションしたわけではありませんので…。)
このような取り組みには長年の思いを注ぎ込んでいるのですが、ここまで大きな施設を福祉施設に再利用するのは、全国的にもモデルケースとなるような新しい試みなのだそうです。
北海長正会は、廃校になった校舎をどう再利用するかというコンペで勝ち抜き、校舎や体育館そして運動場が北広島市から無償で貸与されました。
官から民に丸投げされて終わるという事態を防ぐために、ただ福祉施設というハコモノを作るという事ではなく、とにかく地域の方々と「ともに」運営していく仕組みが大切なのだそうです。
こういった施設やコミュニティーの必要性を議論する際には、よく「地域との連携が大事だ」と語られますが、口では簡単でも、実際に運用を成功させるのはかなり難しく、いかに地域の方々が参加しやすい仕組みを作るかがポイントだといいます。北広島リハビリセンターでの運営ノウハウも活かされているそうです。
※公式ブログの方で大きい見取り図が見られます
2つのグループホーム、介護付きマンション、そしてデイサービス施設、それ以外に複数の活動室や体育館は地域に開放され、みなさんの交流の場となるよう工夫されています。
他の地域の子供たちも利用できるよう、体育館はスポーツ研修施設としても利用でき、シャワー室なども完備しています。
また、今まで慣れ親しんだ小学校の精神を大切にするために、玄関には緑陽小学校の校歌が掲げられ、体育館には校章がそのまま残されています。
少子化で廃校になってしまった校舎も、取り壊されずにこのような形で地域の方々が利用できる場に生まれ変わったということは、とても意義があると感じました。
ここでは90名ものスタッフが入居者の方々のために昼夜交代で勤務されるそうで、今も運営開始の日まで研修に励んでいるそうですが、地域に仕事を作り出す効果もありました。
職員や市民ボランティアも募集していて、とにかく継続的に地域の方々とともに運営しなければ意味がないそうです。
日曜には体育館でオープニングセレモニーが開かれ、以前この小学校に通っていた生徒のみんなの歌と踊りで盛り上がりました。
会場には、近隣の方々を中心に500名以上が集まり、予想を上回る大反響で、関係者の方々も大変喜んでいらっしゃいました。
北広島市長や北広島市役所と道庁の方々も招待されていました。
セレモニーの後は施設の見学会も開かれ、皆さん興味津々でした。
介護付きマンションの方は、ご夫婦で入居できる広めの部屋と、お一人用の小さめな部屋があり、3食食事つきで月十数万円とのことです。グループホームとは廊下でつながっていますが、マンションの玄関はICカードのオートロックになっていて、徘徊する老人が間違って中に入れないようになっています。
この間取りは、例えば旦那さんは普通に生活できるけど、奥さんは認知症になってしまった場合、奥さんはグループホームで手厚く介護してもらって、旦那さんは廊下の向こうの介護付きマンションの方である程度自立した生活を送るという事もできますので、とても良いですよね。
左右対称に配置された2つのグループホームは、それぞれ9つの部屋の中心に開放的な食堂がありますが、キッチンはただスタッフが食事を作って配膳するのではなく、入居者の方も自由に入って料理に参加できるようになっています。
札幌市のベットタウンとして栄えてきた北広島市
特にこの施設がある団地地区は65歳以上の高齢者が30%を超えているそうで、過疎化が課題になっています。
廃校になった小学校を、地域のコミュニティーセンターに再利用するというこの試み、ぜひ全国へのモデルケースになって、地域活性化のヒントになるといいですね。
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